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山梨ならではの文化遺産“丸石道祖神”や“猿橋”をたずねる

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丸石道祖神
山梨にはほかではあまり見られない、古くから地域に伝わるここだけの文化が息づいています。なかでも興味深いのが伝統的信仰です。
その伝統的信仰のひとつが丸石道祖神です。球体の石を祀った道祖神は全国的にはとても珍しいですが、山梨県内には700ヶ所以上もあるといわれています。形状も単体で祀られているもの、大小の丸石が複数で祀られているもの、同じぐらいの大きさの丸石が集合して祀られているものなどさまざまです。
その成り立ちは謎に包まれており、川から流れてきた自然石、火山活動により生み出されたなど諸説あります。未だ解明されていませんが、昔から地域で大切にされ、日々の暮らしに根付いています。道路わきなどに祀られているので、いろんな道祖神を探してみるのも面白いのではないでしょうか。

笛吹市で見つけた道祖神

富士吉田市でみつけた道祖神

猿橋
珍しい姿から、山梨の文化遺産として大切にされているものがあります。大月市にある猿橋です。「岩国の錦帯橋」「木曽の棧(かけはし)」と並ぶ日本三奇橋のひとつで、長さ30.9m、幅3.3m、高さ31mの橋は橋脚を全く使わず、鋭くそびえ立つ両岸から張り出した四層のはね木によって支えられています。
この珍しい構造の起源は定かではありませんが、渓谷の上に架けることから建設が難航していた時、たくさんの猿が弓のように連なって対岸へ渡っていく姿からヒントを得て架けられたといわれ、猿橋の名もそこから付けられたといわれています。この珍しい橋は多くの人を魅了し、広重の「甲陽猿橋之図」や十返舎一九の「諸国道中金之草鞋」などにも描かれています。猿橋の下を流れる桂川を遊覧船(ラフティングボート)に乗って、浮世絵と同じ構図を見られる貴重な体験ができるのも魅力の1つです。

落語
山梨は落語「鰍沢」の舞台としても知られています。「鰍沢」は近代落語の祖、三遊亭円朝が江戸時代、庶民の間で流行した身延参詣を背景に、山梨県の鰍沢(現・富士川町)を舞台に三題噺で創作したとされる古典落語です。その時のお題は「鉄砲」「卵酒」「毒消しの護符」、または「小室山の護符」「卵酒」「熊の膏薬(こうやく)」といいます。以来、六代目三遊亭円生、八代目林家正蔵、十代目金原亭馬生ら数々の名人が得意演目とした人情話の大ネタとして知られています。
落語「鰍沢」の舞台の富士川町では、柳家三三による「鰍沢」寄席や、「鰍沢」にまつわる名所を巡るツアーやなども行われていますので、ぜひ楽しんでみてください。

七福神
各地で人気を集めている七福神めぐりですが、山梨でも6つの地域で七福神めぐりを楽しむことができます。七福神は参詣してまわると開運招福、諸願成就がもたらされるといわれ、江戸時代はお正月行事としておこなわれていたといいます。
県内6か所の甲州東部七福神、都留七福神、甲斐七福神、石和温泉郷七福神、甲斐西八代七福神、河口湖黄金の七福神では、御朱印やスタンプをもらいながら巡ることができます。七福神が描かれた絵馬や御朱印用の色紙などもあり、なかには七福神を全て巡るともらえる熊手を用意しているところもあります。様々な源泉が豊富に揃う山梨の温泉と自然を各地で満喫しながら、山梨の七福神めぐりを楽しんでみてください。

歌舞伎
山梨は歌舞伎の初代市川團十郎ゆかりの地としても知られています。市川團十郎の祖先は能係を務めた武田家臣で、初代團十郎の曾祖父にあたる堀越十郎が山梨の市川三郷町(旧三珠町上野)の地にいたところから始まると伝えられています。
市川三郷町には歌舞伎文化公園があり、公園内には歌舞伎に関する資料の展示や、團十郎の十八番である「助六由縁江戸桜」を演ずる十一代目團十郎の舞台が再現されている文化資料館もあり、歌舞伎の歴史を感じることができます。

 

市川三郷町の歌舞伎文化公園

市川團十郎発祥の地を示す記念碑

また南部町には県の無形民俗文化財である「内船歌舞伎」もあります。約200年以上前、江戸の旅芸人が身延山参詣の帰路に内船寄畑地区に滞在した時、歌舞伎を伝授したのが始まりだと言われています。現在も地域の保存会により伝承され、毎年12月に上演されています。

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