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古谷葡萄園2019-01

更新日:2019年8月21日

感動するほど美味しいものをつくりたい!古谷葡萄園が目指す次世代の葡萄のかたち

甲府市蓬沢にある「古谷葡萄園」
長年この地で葡萄を作り続けている4代続く葡萄農家です。
この辺りの土地は地下水位が比較的高いため、柿や桃のような根を下に張る直根タイプより、根を横に張る葡萄栽培が適しているのだとか。
もともと稲作や養蚕業を中心に営んでいましたが、古谷葡萄園では約60年前から葡萄栽培に適したこの地で葡萄づくりを始めました。

 

古谷葡萄園2019-02

古谷葡萄園4代目 古谷 崇 氏

 

古谷葡萄園4代目を継いだ古谷 崇 氏。

7年前、葡萄農園を継ぐために、それまでの都会での生活から離れ、ご家族を連れて故郷山梨に戻って来られました。

昔から先代であるお父様から葡萄農家を継げと言われたことは一度もなかったと言います。

先代としても自分達の代でこの葡萄園は終わるという思いであったため、徐々に畑の規模を縮小していたとか。葡萄園を継ぐという古谷氏の決断は、お父様にとってもまさに青天の霹靂だったと言います。

それまで都会で暮らし、都会で働き、農業とはかけ離れた仕事をしていたそうですが、30代も半ばを過ぎたころ、家庭を持ち、子供を育てる中、自身が生まれ育った故郷の里山への想いが強くなっていったと語ります。

都会でも何不自由なく暮らしていたそうですが、自身が自然の中で生れ育った経験から見ると、都会での子育てにどこか違和感を感じていたそうです。

 

古谷葡萄園2019-03

葡萄農園の中を元気に自転車で走り回るお子様たち

故郷の山梨へ戻り農業を継ぐことをお父様に相談したとき、最初は反対されたと言います。

それは、子育てをする上でも、会社員であれば安定した収入を得ることが出来ますが、農業は天候にも左右され、安定しているとは言い難い。

そんな助言をもらいながらも、古谷氏は山梨に戻り、農業を継ぐことを決意します。

あれから7年。最初の5年くらいは収益を安定させることは難しかったと言います。

その中でも一番頭を悩ませた点は、販路の拡大。

農協などに出荷する既存の販路だけではなく、ホームページを作ってPRをする、都心のマルシェやスーパーに出店しPRをする、販路拡大のために出来ることは色々と挑戦をしてきたそうです。

もともと農業も営業もどちらも経験がない中、「どうしたらこの美味しい葡萄を広められるか」を一心に、諦めずに手探りで前に進んできた最初の数年間。

そうした努力が実を結び、今では各分野での専門家たちとのつながりが増え、ここ数年は販路の広がりを感じられるようになってきたそうです。

 

苺栽培への挑戦

年間を通して売上を確保するため、冬場ぶどうの閑散期に栽培できる苺栽培もはじめました。

古谷葡萄園2019-04

今話題となっている「白イチゴ」の栽培も手掛けています。

苺は施設園芸なので、露地栽培と比べると温度管理が難しく栽培する上で手間がかかるそうです。

葡萄であれば、山梨県は生産量日本一であり、そのブランド力は確立されています。

しかし山梨の「苺」となると、近隣の静岡や栃木と比べるとまだまだ後進県といえます。

しかし、その後進県だからこそチャンスがあると古谷氏は言います。

例えば、石川県は葡萄に関しては後進県ですが、「ルビーロマン」などのように、ゴージャスで見栄えのする商品力の高い品種を開発する活動が活発に行われている所もあります。

それと同じように、山梨の苺も後進県でブランドが確立されていないからこそ、そこに甘んじず、品質の良いものを作ることが必然となる、そのように捉えているのだとか。

 

古谷葡萄園2019-05

ロサンゼルスでの展示会の様子

昨年は、「富士地域商社」と一緒に白イチゴのプロモーションのため、アメリカ・ロサンゼルスにも足を運びました。

白イチゴは通常の苺と比較して収穫できる量が半分以下と少ないため、単価が高くなります。白イチゴは日本では日用使いではなく贈答用として使われますが、アメリカでは果物を贈るという習慣がないため、値段が高い白イチゴは受け入れてもらえなかったそうです。

また輸出をするとなると、輸送費が上乗せになります。ただでさえ単価が高い白イチゴにさらに輸送コストをかけ、また輸送時間もかかるため鮮度も落ちます。値段が高く新鮮さが落ちるとなれば、輸出することは難しいという結論に至ったそうです。

結果的に本来期待していたプロモーションの効果は得られず、失敗に終わったと感じたと言っておりました。

 

時には失敗もしながら、試行錯誤を繰り返し、販路拡大のための努力をする姿がそこにはあります。

環境に配慮した葡萄栽培

自分のブランドとして売っていこうとするならば、安心安全なものを、そして環境負荷が少ないものを作っていきたい、古谷氏はそんな思いを口にしておりました。

昔は真夏で一番熱い時期でも気温が30度前後でしたが、今では温暖化が進み40度近くまで気温が高くなることもあります。

この温暖化は葡萄の品質にも大きく影響を与えます。

 

古谷葡萄園2019-06

古谷葡萄園3代目 古谷 和義氏

50年以上葡萄づくりに携わっている3代目の古谷和義氏によると、この暑さは葡萄の着色に大きな影響を与えるそうです。

特に「ピオーネ」のような黒系の品種は、暑さにさらされる時間が長いと着色不良を起こすのだとか。

特にこの5~6年は、この着色不良が顕著に現れているとのこと。

一昨年はこの着色不良により「ピオーネ」の出荷が出来なかったといいます。

40年以上ピオーネを作り続けて、こんなことは初めてだったと先代も危惧しておりました。

 

今年は梅雨が長く、葡萄が暑さにさらされる時間が短かったため、例年になくピオーネの色もきれいに出ているそうです。

 

古谷葡萄園2019-07

 

古谷葡萄園2019-08

ピオーネの出荷風景。今朝採れたての葡萄が丁寧にパック詰めされています

大切な葡萄へ大きな影響を与える地球温暖化。

環境負荷を減らすための試みのひとつとして、無農薬栽培をしている方から習い、古谷葡萄園ではたい肥を自分達で作ることも始めたそうです。

 

また、ある程度自然に近い状態で栽培をした方が良いと考え、古谷葡萄園では30年くらい前から雑草を生やしておく草生栽培に切り替えました。畑に雑草やライ麦を撒いて畑の肥料とすることにより、土中の生物や微生物が増えることでより多くの栄養素が植物に吸収されて葡萄の味が複雑になるのだとか。

また単位面積当たりの葡萄の房の量も調整をしています。

房数を多くすると葡萄に味が乗らなくなるのだそうです。その味の違いは見た目では分からないですし、同じ畑の面積なら沢山栽培したほうが得なように思えますが、「美味しい葡萄を食べて欲しい」という先代からの強い思いがそこに受け継がれています。

 

今が旬!お勧めの葡萄

古谷葡萄園で今の時期お勧めは、最近人気沸騰の「シャインマスカット」。

噛んだ時のパツンッという食感、そして爽やかなマスカットの香りが特徴です。

黒系の葡萄は味が強いので、一度に何個も食べることができませんが、酸味が少なく食べやすいシャインマスカットはパクパク食べられます。お子様にも大人気です。

古谷葡萄園2019-09 

実際に葡萄畑に実っている今年のシャインマスカットを見せてもらいました。

粒がはち切れそうなくらい元気に実っているなという印象です。

ツヤツヤに光って見えるシャインマスカットがあり、思わず「美味しそう!!」と叫んでしまいましたが、実際には表面にブルーム(果粉)がついている、マットな感じに見えるシャインマスカットの方が新鮮で美味しいのだそうです。

このブルームが新鮮さの証です。皆さん是非葡萄を購入される際の参考にしてくださいね。

8月10日くらいからが食べ頃だそうです。

 

葡萄の若木は粒が大きくならず、あまり玉張り(粒の大きさ)が良くなかったため、昨年はこの粒が小さいシャインマスカットが熟して黄色くなるまで木に吊るして、その後ジャムにしてみたところ、はちみつのような香りのする奇跡的に美味しいジャムになったのだとか!通常のシャインマスカットではこの味が出ないそうです。

若木の時にしか出ない実なので数が限られています。かなりレアものです。私もとても気になります。皆さん幸運にもこのジャムを見かけたら、是非召し上がってみてくださいね。

加工品への挑戦

「感動するほど美味しい商品を作りたい」そう熱く語っていた古谷氏。

生果で美味しいのはもちろんですが、加工しても美味しいものを作りたいと考えておられます。

現在開発中の新商品として、葡萄のジュレと苺のジュレを使った、半冷凍で食べられるセミフレッドケーキがあるそうです。

来年1月に完成予定とのことです。今からとても楽しみですね。

古谷葡萄園2019-10

代々ご家族によって大切に育てられてきた葡萄たち。

この取材の時に出していただいた「ピオーネ」のジュースは、筆者にとってはここ数年でトップ3に入るほど、感動する美味しさでした。私の知っている葡萄ジュースとは明らかに違うもので、後味としてしっかりと葡萄の甘味と渋みと香りが残り、これが本当の葡萄ジュースなのだと思えるものでした。

「これは早く商品化して欲しい・・」と個人的には強く思いますが、この味は熱処理をせず、余計な添加物を一切入れていないために出せる味なのだそうです。

朝採れの新鮮な葡萄をギュッと絞った濃厚な葡萄ジュース。

いつの日か、多くの人がこの感動の味に出会える日が来ることが待ち遠しいです。

生で食べてももちろん美味しい葡萄ですが、これからの時代、この美味しい葡萄がどんなかたちに変わっていくのか、加工品としての葡萄にも期待が膨らみます。

商品紹介

 

 

古谷葡萄園 ロザリオビアンコ2019(外部リンク)

葡萄界のサラブレッド
香り高く甘いロザリオビアンコ2房

https://store.shopping.yahoo.co.jp/yamanashi-online/furuya-rosabco2.html(外部リンク)

<施設紹介>

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古谷葡萄園

古谷葡萄園2019-13

山梨県甲府市蓬沢

電話番号:090-3913-8561

 

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