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印伝の山本2019-01

更新日:2019年11月29日

大切な人への贈り物に最適! 世界にひとつの特別な甲州印伝を実現する「印伝の山本」

山梨県を代表する伝統工芸品である「甲州印伝」。
鹿革に漆で柄を描いた甲州印伝は、伝統工芸品でありながら、ここ山梨では名刺入れや財布、バックなど日常生活で愛用する方が多いという、他では珍しい地元の生活に根差した伝統工芸品です。
今回はこの伝統工芸品の世界で、新たな挑戦を仕掛ける「印伝の山本」にお話しを伺ってきました。

 

山梨県を代表する伝統工芸「甲州印伝」

「印伝」という言葉が出てきたのは18世紀頃だと言われています。
鹿革を加工する技術が印度から来ているとも言われ、日本にもともとあった鹿革の加工技術と合わさり「印伝」となったそうです。
「甲州印伝」は、鹿革に漆を塗った技法が代表的な工芸品を指します。
鹿の「皮」を「革」として加工するためには「鞣(なめ)し」という技術が必要になります。
「鞣し」とは、死んだ動物の皮にはたんぱく質が含まれており、それが皮の腐敗の原因となるため、このたんぱく質を除去して、「革」として使用できるようにするための技術です。
昔はこの鞣し技術が発達していなかったため、鹿革から死臭がしたり、腐敗してぼろぼろとほつれてしまうこともあったそうです。現代は鞣しの技術が発展したことにより、柔らかく耐久性も強い鹿革を造ることができます。
「甲州印伝」はこの鹿革に漆で模様をつけるという技法が長く受け継がれてきた伝統工芸品です。 

国内唯一の伝統工芸士(総合部門)が造る「甲州印伝」

甲府市に店舗兼工房を構える「印伝の山本」は、現社長である山本裕輔さんで3代目になります。
甲州印伝の製造に携わっていた現社長のおじい様は、甲府空襲で焼け野原になった甲府で、9人兄弟の長男として家族を養っていくために、革製品を造る技術を使って、ランドセルを造ることを始めます。これが今の「印伝の山本」のはじまりです。
その後、息子さんである山本 誠さんが二代目となり、日本でただ一人甲州印伝の「伝統工芸士(総合部門)」として活躍してこられました。

印伝の山本2019-02
▲「印伝の山本」3代目社長 山本裕輔さん

 

2015年、先代の後を継ぎ3代目「印伝の山本」の社長となった山本裕輔さん。
裕輔さんもお父様の誠さんと同じく、現在日本で唯一の甲州印伝の「伝統工芸士(総合部門)」として認定されています。伝統工芸士とは、経済産業省が定めた「伝統的工芸品」(山梨では甲州印伝、甲州水晶貴石細工、甲州手彫印章が該当します)の製造において、12年以上の実務経験を経て受験資格が与えられます。筆記と実技試験、面接試験を合格した者が、「伝統工芸士」として登録されるというとても狭き門です。

裕輔さんは子供の頃、ゲームのプログラマーになりたいという夢を持ち、コンピューター関係の勉強をずっとされてこられました。中学生の時、お父様である誠さんが甲州印伝の「伝統工芸士(総合部門)」として登録され、その盾を見て、「この盾が欲しい!」と強い憧れの心を抱きました。そこから甲州印伝の「伝統工芸士」の道を目指すことになりす。
大学進学後は経営学を学び、卒業後、職人としての腕を磨き、一昨年、晴れて甲州印伝「伝統工芸士(総合部門)」として認定されました。今では甲州印伝の国内唯一の「伝統工芸士(総合部門)」の資格を持つ職人として、そして「印伝の山本」を守る経営者として、多忙な日々を送っています。
「職人」と「経営者」とは全く違う能力のように思われますが、日本では雇われ職人でない限り、ほとんどの職人は経営者だと言います。
長く続けていくためには、職人としての技術も、会社を維持していくための経営も、両方が必要だと語ります。

「印伝の山本」が造る甲州印伝

鹿革の特徴は、「軽さ」「柔らかさ」「耐久性」にあります。
「印伝の山本」が造る甲州印伝の最大の特徴は、その圧倒的な革の柔らかさにあります。
それは徹底的に素材にこだわって上質な革を使っているからだそうです。

もうひとつ「印伝の山本」の大きな特徴として、スピーディーで柔軟な対応にあります。
甲州印伝という伝統工芸品でありながらも、オリジナルのデザインで一点から制作をしてくれる柔軟性があります。
以前、お客様からの依頼で、娘さんが子供の頃に書いた絵を持ち歩きたいという相談があり、その絵を型として起こし、絵を漆で柄としてのせて一点ものの財布を作ったこともあるそうです。
通常の商品代金に型代として別途料金がかかりますが、鹿革に漆の伝統的な甲州印伝のクオリティーはそのままで、世界でたった一つのオリジナルデザインが比較的リーズナブルな値段でできることは驚きです。

「印伝の山本」には他メーカーにはない特徴として、鹿革のカラーリングの多さが挙げられます。 

 

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▲「印伝の山本」で使われている鹿革。カラーが豊富にそろっています。

通常の甲州印伝では見たことが無いほどカラフルな色の鹿革もあります。

 

印伝の山本2019-04 印伝の山本2019-05 
▲伝統の模様から、色鮮やかでポップな柄まで、多様性が広がる甲州印伝

当機構で発行しているメルマガの12月実施予定の読者限定プレゼントとして、甲府開府500年をイメージした黒地に黄色の武田菱の柄でキーケースを作っていただきました。
通常では、黄色の漆はあまり使わないそうです。
先代のお父様の時代は、漆は白・黒・赤の三色をメインに使っていたそうですが、晩年に、紫や黄色、緑やピンクなどの色漆にチャンレジをしました。しかし、この色漆は再現することがとても難しいのだそうです。
鹿革との相性や漆が固まるまでの時間も色によりばらつきがあるため、普段はこの色漆はあまり使われることがないとのことです。
今回は特別に、黄色の漆を使って作成をしていただきました。 

印伝の山本2019-06 
▲メルマガのプレゼントキャンペーンで使用する甲州印伝のキーケース

 

このように急な依頼に関しても、スピーディーに対応していただけるのは、「印伝の山本」の大きな強みだと思います。
このようなオリジナル商品は、贈り物や記念の品として喜ばれること間違いないですね。またワンランク上のおしゃれとして、世界にひとつの甲州印伝を作ってみるのも素敵だと思います。

柄を出す型に「伊勢型紙」

「印伝の山本」が造る甲州印伝のもうひとつの特徴として、漆を塗る型紙に「伊勢型紙」を使用していることも挙げられます。
印伝の山本2019-07 
▲「伊勢型紙」を使ったトンボ柄の型

「伊勢型紙」とは三重県の伝統工芸品でもあり、和紙に手彫りで模様を掘っていきます。
主に着物の柄を入れる型紙として使われていましたが、今では着物の需要も減り、伊勢型紙の需要も減ってきました。
伝統工芸の世界では、伝統工芸品自体より、それを作る道具の方が危機的状況にあると言われています。

現代では甲州印伝の漆塗りではシルクスクリーンを使っている所が多く、価格的には伊勢型紙より安く制作することができるそうです。
しかし、「印伝の山本」が伊勢型紙を使う大きな理由は、甲州印伝が売れることにより、伊勢型紙という他の地の伝統工芸を守ることにもつながるからそうです。
 
また、伊勢型紙の手彫りの細かさは機械では出すことができないほど繊細なものだそうです。
漆を塗ったときの盛り上がり方が伊勢型紙の方が立体的であり、より漆の凹凸がはっきりとしています。
そのため、「印伝の山本」が造る甲州印伝では、模様が立体的ではっきりとしているという特徴もあります。

印伝の山本2019-08 
▲伊勢型紙を使って、実際に漆塗りをしている様子

実際に漆塗りをしているところを見せていただきました。
この漆塗りの工程は、事前予約で体験もさせてくれます。
(体験料金: 1組1時間10,000円(税別)、人数応相談)

これからの甲州印伝

今後の展望を伺ったところ、もう一度甲府を甲州印伝の産地として盛り上げたいという思いを語っていただきました。
甲州印伝を作る会社は山梨県では現在4社ありますが、後継者不足や職人の高齢化により今後は減ることが予想されています。
産地として山梨を盛り上げていくためには、後進を育成し、その人たちが新たな甲州印伝のブランドを立ち上げ、消費者もバリエーションが多くある中から選ぶことができることが、望ましいと考えているそうです。

時代とともに私たちが持つ小物類はその形を変えていきます。
キャッシュレスが進めば、財布も小銭入れもその形態は変わっていくことと思います。
しかし時代が変われども、鹿革に漆でデコレーションをした甲州印伝は、私たちの身近にあるものとして、次の世代にも末永く継承されて行って欲しいと、山梨を愛する者として思います。

現在、「印伝の山本」では、社長と弟さんである法行さんを中心に数名の職人が活躍されています。
法行さんも、甲州印伝の「伝統工芸士(総合部門)」を目指しており、若いお二人や職人達がこれからの新しい甲州印伝の世界を、「伝統」を守りながらどのように広げていくのか、今から期待が膨らみますね。


<商品情報>

         

印伝の山本2019-09(外部リンク)

1.馬蹄ガマグチ
(外部リンク)
 

掌にピッタリフィットする、コロンと可愛いがま口

印伝の山本2019-10(外部リンク)

2.つまみガマグチ(外部リンク)
 アクセサリー入としても活躍しそうな、小さながま口

 

印伝の山本2019-11(外部リンク)

3.平ガマグチ(外部リンク)
 これぞがま口の王道?懐かしくもあり、新しくもあり

印伝の山本2019-12(外部リンク)

4.三方チャック小
(外部リンク)
 

中に仕切りが2つ付いた機能的な小銭入れ。側面にはカードポケットも

 


<施設紹介>

 

Related facility

印伝の山本

印伝の山本2019-13

山梨県甲府市朝気3-8-4

電話: 055-233-1942 

施設の詳細を見る(外部リンク)

 

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