今が旬のオススメ情報
ここから本文です。
feature
更新日:2020年9月13日
※本企画展は終了しました。
-------------------------------------
山梨市出身の作家、林真理子さんの業績を紹介する山梨で初めての企画展が、2020年9月11日~11月23日まで山梨県立文学館で開催されます。初日の9月11日には、オープニングトークが行われ、林さんが登壇。執筆活動や作品のエピソードなどを語りました。オープニングトークの様子と企画展についてご紹介します。
聞き手を務めた三枝昻之館長は、作家・林真理子さんを理解するには、母親・みよ治さんの存在が不可欠と話し、
林さんは、みよ治さんが作家を目指しながら生活のために諦めた無念さ、
母親の人生って何だろうと思う気持ちから、みよ治さんをモデルに「本を読む女」という作品を書いたことを説明。
林真理子さん(写真右)、三枝昻之館長(写真左)
作品のエピソードを語る林真理子さん
林さんの執筆スタイルについて、「右手が勝手に動き出す」エピソードも紹介され、
体でリズムを取りながら書いているので機械は介在したくないと手書きへのこだわりを語りました。
また林さんは執筆のスピードが早いことも明かし、
自身の”責任感が強い、書いているのが楽しくなる、人と話すのが好き、遊ぶのが好き”
というこの4点が今回の展覧会に繋がっているのでは、と分析。
この他、ドラマ化もされた、山梨の女子高校生が主役の小説『葡萄が目にしみる』では、
ラグビー部のスター選手・岩永のモデルとなった元日本代表、藤原優氏とのエピソードも紹介し
笑いあり、終始和やかなオープニングトークとなりました。
最後に、幅広い分野で活動を続ける林さんのパワーの源は「文学」と三枝館長。
林さんは「文学は魂に寄り添う芸術で、人の心にぴたっと張りつくのが文学の力」と語りました。
会場には、直木賞を受賞した「最終便に間に合えば」や、NHK大河ドラマの原作となった小説「西郷どん!」など
数多くの直筆原稿とともに、山梨市で過ごした幼少期の詩集や、コピーライター時代の写真など、
林真理子さんのこれまでの歩みを紹介する資料が約150点展示されています。
会場内の様子
林真理子さん愛用のドレスや着物なども並ぶ
「西郷どん!」創作ノート
「西郷どん!」原稿
直筆原稿の束の迫力と、スピード感あふれる筆致も感じることができます。
特に、オープニングトークでも触れられた、林さんの作家となる上で影響を与えた母親・みよ治さんのノートや短歌、
実家の書店「林書房」に関する資料も、作家としてのルーツをたどる見どころの1つ。
母・みよ治さんに関する資料
林真理子さんの文学の魅力を知ることができる企画展は11月23日まで。
企画展を見た後は、併設のカフェ「黒蜜庵 きなこ亭」にてお茶もできますのでゆったり過ごしてみては。
「まるごと林真理子展」期間限定メニュー”まるごと真理子のアフタヌーンティー(800円)"
手作りのケーキやほうじ茶プリン、林真理子さんのイラストクッキーなどが乗ったデザートプレート
(コーヒー又は紅茶付き)
まるごと林真理子展
2020年9月11日(金)~11月23日(月・祝)