ここから本文です。
更新日:2023年3月1日
中部横断自動車道山梨~静岡が全線開通し、魅力たっぷりの峡南エリア(山梨県南西部に位置する、富士川町、市川三郷町、早川町、身延町、南部町)へのアクセスがとても便利になりました。今回は早川下部温泉ICから早川町赤沢地区へ向かい、山梨百名山の1つで山岳信仰の強力なパワースポットの七面山へ登り、敬慎院の展望台から見えるという奇跡のダイヤモンド富士を見に行ってきました。その様子をレポートします!
《お知らせ》
七面山からのダイヤモンド富士は、春分の日と秋分の日の年に2回見ることができます。
この記事は、2021年9月23日(秋分の日)に取材した時の内容です。
残雪がある場合もあります。この時期に登山を計画の方は、適切な装備が必要ですのでご注意ください。
最新の状況は、「七面山敬慎院」Facebook(外部リンク)をご参考になさってください。
今回の旅の目的地、七面山敬慎院へ向かうには、七面山の麓から表参道か裏参道のどちらかを利用して徒歩で登らなければなりません。修行に使われた険しい山坂を登っていくので、たいへんな苦行です。私もダイヤモンド富士を無事に見られるように祈りながら登っていきたいと思います。個人差はありますが、登拝口から山頂までの所要時間は大人の足でも片道4~5時間かかる長旅です。
旅の出発前に・・・
まずは早川グルメでお腹を満たしましょう。
今回は「麓の直売所」にお邪魔しました。
「麓の直売所」
早川町のほぼ中央に位置する直売所で、隣のハム工房で作るハムやベーコンのほか、味噌やこんにゃくなどの町の特産品、採れたての野菜などを販売しています。
店内にはカフェスペースもあり食事も楽しめます。
ここで人気のラーメンチャーハンセットをいただきました。
麺とスープは相性抜群で昔懐かしい醤油ラーメンです。自家製のチャーシューも柔らかくてホロホロでした。
パワーチャージしたところでいよいよ旅のスタートです。
オススメのラーメンチャーハンセット
肉厚でホロホロなチャーシュー
さぁ!ここから修行の山である七面山に挑戦です(今回は表参道を歩きます)。
目的地の敬慎院の標高は約1700m、つづら折りの山道を一歩一歩進んで登っていきます!
敬慎院までの道のりは50丁(1丁約109m)に区切られていて、1丁毎に目安石(表参道は石灯篭)が配置されています。
きつい道のりですが、木々に囲まれた新緑の登山道は何か不思議な力が湧いてくるような気がしました。
七面山麓の0丁目、いよいよ登っていきます!
木々に囲まれた登山道、急な上り坂です
13丁目まで来たのでここで休憩。
登山道の途中には坊という休憩所があり、13丁目にある肝心坊(かんじんぼう)は登山道1つめの休憩所です。
こちらでは、お茶を飲んだり、ところてんが食べられますが、意外なことにビールも販売していました。
坊では、休憩している他の登山者ともお話ができ、人と人を繋ぐ場所でもありました。
13丁目の「肝心坊」で一休み
意外なところでビールが飲めます!
ところてんがさっぱりとして美味しい!
半分の25丁目に到着!もやがかかってきた登山道はとても神秘的でした。
あと半分気合を入れ直し、目的地まで足を進めます。
25丁目に到着
一緒に登る仲間と励まし合いながら登っていきます
少し進んだ30丁目には「見晴らし」と呼ばれる展望台があり、甲府盆地や美しい山並みをみることができ、素晴らしい眺望です。
今回は登りでは見ることができませんでしたが、帰りに見ることができました。
大自然を見下ろす美しい眺望
目の前に立派な和光門が現れたら46丁目に到着です。
ここまでくれば敬慎院までは残りわずか。真っ直ぐ伸びる道を敬慎院に向かって最後のひと踏ん張りです!
和光門を抜けて進んでいくと、49丁目の「随身門」に到着です。
今回の旅の目的であるダイヤモンド富士は、こちらの展望台からみることが出来ます。
「和光門」
「随身門」
「敬慎院」へ到着!
ついに敬慎院へ到着しました!きつい旅でしたが、無事辿り着けて一安心。
辿り着いた後は、入浴と食事を済ませ、御開帳(七面山大明神とお会いする儀式)を行います。
その後には夜のお勤めがあり、心清らかにした後、9時には消灯となります。
早朝のダイヤモンド富士と下山に備え、しっかり体を休ませました。
さあ!ダイヤモンド富士を無事にみることができたのでしょうか?
なぜ奇跡のダイヤモンド富士と呼ばれるのか?
敬慎院は、毎朝富士山からのご来光を眺めることができますが、富士山の山頂部と太陽が重なってダイヤモンド富士になるのは、春分・秋分の日の2回しかありません。この日ダイヤモンド富士が作るご来光の道は日本各地の6箇所(上総一ノ宮玉前神社~富士山~七面山~伊吹山~元伊勢~出雲大社)を結ぶ*レイラインと重なり、随身門に射す光は本堂を神々しく照らします。
※レイラインとは...
古代の遺跡や神社、仏閣、巨石群を地図上で線で結んで直線状になるラインのこと(諸説あり)
そして待ちに待った午前5時55分。いよいよその時を迎えます!
参拝者の歓声が湧き上がります。
門にダイヤモンド富士から光が差し込み本堂を照らします。
2021年最高の感動でした。
自分の足で歩いてしか来られないこの聖地で、年に2回しか見られないダイヤモンド富士を見ることができた私は、本当に幸運だなと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
雲海、傘雲にダイヤモンド富士と富士山の景観を堪能し尽くしました。
参拝者の中にはリピーターの方も多くいて、確かに何度も見たくなる景色でした。
法華経を聞きながら眺めます
ダイヤモンド富士と雲海
傘雲が照らされてとても綺麗でした
あっという間に太陽が上がっていきました
感動が覚める間もなく、せっかくなので急きょ山頂も目指すことにしました。
野生の鹿の見送りを受けながら出発。一時間程で山頂へたどり着きました。
道中、ダイナミックな富士山や山頂付近の大迫力の大崩壊地を眼下にみることができました。
鹿のお見送り。距離が近い!
大迫力の富士山
七面山の大ガレ
山頂に辿り着き、達成感を味わったら、あとは気を付けて下山です。頂上からは4時間ほどで下山することができました。麓から見上げると改めて、凄い場所に行ってたんだなと感じました。
「ヴィラ雨畑」
奇跡の旅のしめは、2日間の疲れを癒すため七面山麓から車で約15分のところにある「ヴィラ雨畑」へ。
早川町には、大自然の中で入浴をお楽しみいただける温泉がいくつもあります。山々の空気と静けさを味わい疲れを癒しながら旅の思い出を振り返り、贅沢な時間を過ごしました。
温泉を出た後はの食事、これもまた贅沢です。
手打ちそばを楽しめる「おすくに」という早川の自然の中に、こっそり佇む雰囲気の良いお店を発見したので中へ入ってみました。
こちらいただいたのは「季節のご飯と天もりセット」サクサクの野菜の天ぷらや味ご飯はとてもおいしく、そばもツルツルでのど越しも抜群。
量が結構ありましたが、あっという間にいただいてしまいました。リピートしたくなるお店でした。
手打ちそばが楽しめる「おすくに」
「季節のご飯と天もりセット」
お腹もいっぱいになり、今回の旅も大満足で終了!
奇跡のダイヤモンド富士はいかがでしたか?
当日は天気が心配でしたが無事皆さんにダイヤモンド富士をお届けできて安心しました。
早川町は大変広く回りきることはできませんでしたが、世界最古の温泉や四季折々に姿を変える美しい自然、雨畑硯、早川町ならではのグルメなど他にも魅力がたっぷりです。
ぜひ皆様も早川町へ足を運んで自分に合った旅をしてみてはいかがでしょうか?ぜひ以下のリンクから観光情報を見てみてください。
次回の旅もお楽しみに!
取材/文:MJ
早川町観光情報 |
ホーム > 奇跡のダイヤモンド富士を目指して!霊峰七面山を行く