vol.04 @TOYOSHIMA 自然の恵みと猟師の技術が生み出す魅惑の「ジビエ」

「TOYOSHIMA」オーナーの豊島雅也さん

ジビエ嫌いだったからこそ本当のおいしさを知り「食猟師」として活動

シェフであり、猟師、農家、養蜂家、と多彩な顔を持つ豊島雅也さん。ある日地元の猟師が持ってきた鹿肉のおいしさに驚いたことが、ジビエに目覚めたきっかけでした。「実はジビエって自分はあまり好きではなくて、ずっと食べませんでした。でも親方が持ってきたものは臭みが全くなく、すごくおいしかった。なぜだろう?と気になり、すぐ会いに行きました。おいしい理由には、仕留める技術、解体する技術があったんです。親方と一緒に山に入って学ぶうちにどんどん魅了され、今は肉を見たらその細かな違いまで分かるようになりました。山梨は鳥獣害も多く、ハンターは必要なのですが、生きた命をいただくのなら、おいしくきれいに食べ、意味のあるものにしたい。僕らは『食猟師』と名乗って、猟の現場を広く伝えるべく、体験ツアーなどの活動を行っています」。今後の目標は、もっと山に入り、よりリアルに昔ながらの暮らしを実践することだとか。

苦手な食べものを好きになってもらいたいそれが料理人のスタート

豊島さんは子供の頃から料理好き。少しいたずらな性格で、相手が嫌いな食べ物をわざと料理に使い、おいしい!とびっくりさせることに喜びを感じていたといいます。「苦手なものを、どうしたらおいしく食べてもらえるか、あれこれ考えて工夫を凝らすことが楽しかったんです。それを深く追求していたら、料理人の道を歩んでいました」。本人含め、ジビエを苦手な人はまだまだ多い。パテやソーセージなど加工品を作り、骨は出汁をとり、硬い部分もジャーキーにするなど、食べやすさに配慮しながら素材を余すことなく使い、技術を駆使して丁寧に、気持ちのこもった料理を提供しています。「山梨には海がないけれど、素材が限られている方が面白く、やりがいがある。野菜やハーブは自分の畑で育て、スパイスなども輸入品は使わず、和素材で作ることを研究中です。地域のものだけで完結し、この場所の魅力をもっと発信して行けたらと思っています」。

認証制度を制定しジビエを安心安全にもっとおいしく

山梨県では増大したニホンジカを捕獲し、貴重な天然資源として活用。特産品作りや町おこしに役立てています。「やまなしジビエ(シカ肉)認証制度」を創設し、安心安全な鹿肉の提供に力を入れています。「鹿は生息する場所によって食べるエサが違います。この地域の鹿は、ドングリや栗など、高タンパクなナッツ系を食べていることが多いせいか、香ばしい風味が感じられます。季節によっても味わいは異なり、ジビエ好きの人だったら、夏は脂が乗ってもっちりしてくるのでおすすめです。秋以降は締まってくるのでクセがなく、ジビエにあまり慣れていない人でも食べやすいです。時期によって様々な味の違いを楽しんでいただけたら嬉しいです」。

「ジビエ」を使ったレシピ

〜TOYOSHIMAのスペシャリテ〜鹿のポトフ仕立て

〜TOYOSHIMAのスペシャリテ〜鹿のポトフ仕立て

程良く焼いた鹿肉に、
自家製の野菜やエディブルフラワーが添えられ、
鹿の骨で出汁をとったコンソメと、
この時期に鹿が食べる花をイメージした春菊を合わせた
スープを注いでいただきます。
まるで森の中の幻想的な風景を思わせる、
美しい盛り付けにも目が釘付けになります。

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「TOYOSHIMA」 おすすめポイント

山梨県産ワイン
山梨県産ワイン

山梨県産のワインに拘り、山梨のジビエとのマリアージュを発信しております。山梨ワイン好きの方是非。

お手製のパン
お手製のパン

お客様の予約に合わせてパンもお焼きしております。モチモチのバター、砂糖不使用のパンです。前日迄のご予約にてパンの販売も行っております。

マニアックな時間
マニアックな時間

狩猟現場をイメージした店内ではマニアックなお料理をお出ししております。狩猟の話も話しちゃいます。

TOYOSHIMA

〒401-0301
山梨県南都留郡富士河口湖町船津3681-2 TEL:0555-75-0850 https://www.instagram.com/toyoshima2017/

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