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更新日:2020年12月11日

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地域を生かした名産品づくり。注目度急上昇の「タバジビエ」

求める人材は「猟師」。すると全国から募集人員を上回る応募があったという株式会社アットホームサポーターズは、狩猟をベースにジビエを用いた商品開発やその流通、そして地域の活性化につなげるための様々な企画をしている丹波山村の企業だ。そんな同社が手がける100%丹波山村エッセンスのジビエブランド「タバジビエ」が好調! 今季も狩猟解禁。自身も猟師であり、解体まで行う代表・保坂幸徳さんに、保坂さんの活動と丹波山村のジビエについて教えてもらいました。

「旨い肉を求めたら、鹿に辿りつきました」

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山梨県丹波山村は、山梨県内でもっとも人口が少ない自治体のひとつ。甲府市生まれの保坂幸徳さんが丹波山村を訪れたのは2017年のことだったそう。 

 

それまでは東京で企業に勤めておりました。地元である山梨に戻ろうと思ったのは2011年の震災がきっかけ。あの震災は故郷のことについて深く考えさせられました。それ以前に自分が卒業した小学校が廃校になってしまったことなど、胸が痛くなるニュースがいくつも耳に飛び込んできていたこともあり、Uターンを決めました」  

 

 

とはいえ当時はまだ何をすべきかノーアイデア。そこから鹿肉のジビエに辿りついた背景について尋ねると、「肉が好きだから」とシンプルな回答。

 

 

 「最初はラム肉がいいかな? と思っていたんです。けれど調べていくと、近県でジンギスカンを名産にしている地域がありました。他においしい肉はないかと考えを巡らすうち、鹿に辿り着きました」

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害獣でもある鹿は、被害に悩まされている地域も多く深刻な社会問題。一方で、それを起点にしたビジネスというのはブルーオーシャン。ジビエをコンテンツにするとなれば処理施設が必要と考えた保坂さんは山梨県内の処理施設を巡り、もっともウエルカムだった丹波山村を拠点にしようと決めたのでした。

 

製造をまるごと村で行うローカルブランド

 丹波山村はもともと狩猟の村としても知られている地域。保坂さんが村を訪れた頃の狩猟というのは生活を維持・安心させるためのものであり、ビジネスとして村の発展を考えた狩猟ではありません。

 

「被害が多く叫ばれていても、食肉として十分な量がないというのも事実です。『それならば』と、鹿肉を丹波山村の他の素材と合わせてオリジナルの商品にすることを思いつきました」

 

それから保坂さんは自治体と協力して解体から加工、製造まで、丹波山村で完結できる施設を創設。「製造・販売元もすべて丹波山村と明記できるように」と保坂さん。鹿肉を使ったカレーやコロッケなどの軽食は村の道の駅で味わえるほか、山梨・丹波山村の土産物として目を惹くプロダクトとなっています。

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小さな村に寄せられる注目

メディアの影響や時代の煽りも後押しし、ジビエを用いたフードは好調。とくに今回のコロナ禍で、個人からの問い合わせが急増したそう。

「冷凍鹿肉人気がすさまじいですね。丹波山村で狩猟され、村の施設で解体した鹿は『タバジビエ』として丹波山村の名を冠したブランドにしています。丹波山村のジビエの味わいの特徴は臭みのなさ。罠にかけた鹿を狩猟し、すぐに血抜きを行い、食べられない部位を丁寧に取り除き、寝かせて冷蔵。しっとり、ぶりぶりの肉質で、獣臭さがなく、肉そのものの香りを楽しんでもらうことができると思います」

 

丹波山村で獲れる鹿は年間100頭ほどと決して多くはありません。少しも無駄にしないようにと、近年ペット用ジビエも開発しています。

 

「目指すのは、プロダクトづくりからの産業化、そして人づくり。村に魅力を感じてくれた人がきちんと収入を確保し、定住できるための受け皿をつくり、町に人口流入をはかりたい。そうすることで、山梨がもっと明るく、面白くなると思うから」 

 

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新進気鋭のジビエブランドから、冬季にぴったりの「鍋」セットが登場。鹿の骨で出汁をとったスープで味わう鹿肉のしゃぶしゃぶというので目新しい!ことしの冬は、新しい味覚と過ごして。

 

■今回ご紹介した施設情報
 ・施設名:株式会社アットホームサポーターズ(http://athome-supporters.com/(外部リンク)
 ・代表者:保坂幸徳
 ・施設住所:〒409-0301 山梨県北都留郡丹波山村632
 ・電話番号:0428-88-0789

◎この記事を書いた人
  小栗 詩織(おぐりしおり)
  コピーライター/2015年10月よりフリーランスとして活動。県内外の企業の広告企画・SNS運用・コピーライティングに携わる

 

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