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更新日:2020年10月22日

木下農園1

秋に食べ頃を迎える超希少な桃。大寿密桃を育てる桃専門の農業人

一般的に、夏に最盛期を迎える桃。秋がおとずれ、桃の季節が過ぎてしまったことをさみしく思う人も少なくないのではないでしょうか。山梨県甲州市の「木下農園」は、10月に出荷できる桃を栽培し続ける数少ない桃農家。収穫量はごくわずか。対面販売では即完売してしまうという希少な秋の桃について、木下優人さんに話を伺いました。

10月初旬。大きな実をつける、3本の木。

木下農園2

桃やぶどう、すももなど様々な果樹を栽培する農家が多い中、甲州市にある「木下農園」は20年ほど前から桃ひとすじの桃専門農家。父から継いだ農園で、農園主である木下優人さんが現在約30種類の桃を栽培しています。

 

「品種を選ぶ基準は、味、つくりやすさ、そして時期。気になったものを試し、実際につくり、決めています。自分一人で生産管理をしていますので、ピークが重ならないように時期をずらすことはとても大事なポイントなんです」と木下さん。

 

めずらしいのが、一般的な桃の最盛期を過ぎ、秋に収穫できるという「大寿密桃」。圃場に3本、色づきはじめた大きな桃の実をつけた木を見つけることができます。 

 

製品率の低さから、撤退する農家がほとんどの希少な桃。

 木下農園3

「大寿密桃の栽培をはじめたのは10年ほど前から。その頃は近所にも栽培している農家さんがちらほらいらっしゃったんですよね。でも今となっては、おそらく自分くらい。育てるのがとても難しい品種であり、なかなか商品として成立しないため、木を切ってしまった方が多いようです」 

 

「大寿密桃」という桃は一つの実が約700gととても大きく落下しやすいのに加えて、季節がわりの雨の時期には実の付け根に水が溜まり、そこから腐って落ちてしまうことも多いそう。

 

「今年は1000個ほど袋がけをしましたが、10月初旬の今、残っているのは200〜300個くらい」と木下さんは言うのでした。

 

「大寿密桃は、色が普通の桃と比べると薄づき。味はとてもいいと思います。夏場の桃よりもシャキッとした歯ごたえがあり、甘味が強い一方で酸味もバランスよくある。ペロリと食べられてしまう瑞々しさがあります。一口食べれば『美味しい』と必ずいってもらえる面白い桃だと思います」

 

シーズンが過ぎるとさみしくなってしまうから…

木下農園5 

製品として出荷しづらく、難しい桃の栽培を続ける木下さん。辞めない理由を尋ねてみると、「シーズンが終わるとさみしくなってしまうから」とひとこと。「なるべく年中、切れ目なく桃の仕事を続けていたいんですよね」と聞かせてくれます。

 

「ここは桃の一大産地。普段から木下農園では、味にこだわるのはもちろん、熟度を重視した収穫を行なっています。10月の桃・大寿密桃も例外ではなく、収穫できるのは実がもう少し木で熟してから。収穫を待たずに落ちてしまう可能性もあります。で毎年本当に数が少ない。一人でも多くの桃好きの方に喜んでいただきたいと思っていますが、10月の桃はやはり今年も希少な桃となりそうです」 

 

 

今回ご紹介した施設情報
 ・施設名:木下農園(きのしたのうえん)
 ・代表者:木下優人
 ・施設住所:404-0034山梨県甲州市塩山牛奥1729
 ・電話番号:0553-33-2940

この記事を書いた人
  小栗詩織(おぐりしおり)
  コピーライター/2015年10月よりフリーランスとして活動。県内外の企業の広告企画・SNS運用・コピーライティングに携わる

 

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