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更新日:2021年10月25日

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“まぼろし”でつくる逸品の数々。日々の食事を豊かにする極上の大豆

令和大嘗祭の供納品にも選ばれた、あけぼの大豆。身延町曙地区を中心に身延町内で栽培されているあけぼの大豆は、限られた気象条件や手作業での生産のために大量生産が叶わず、その希少性の高さから“まぼろしの大豆”と呼ばれています。枝豆をはじめ、あけぼの大豆の加工品は、発売されるたびすぐに完売となってしまうような人気を誇るものばかり。その生産について、地域おこし協力隊としてあけぼの大豆に携わる浅野秀人さんに話を聞きました。

希少大豆の個性的な味わい

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あけぼの大豆は、身延町の曙地区で採取された種子を身延町内の畑で栽培した大豆のこと。一般の大豆と比べて粒が大きく甘みが強いことが大きな特徴で、枝豆の収穫は10月。大豆の収穫はさらにその後の11月下旬以降という「極晩生品種」であり、6月中旬の種まきから土の中でじっくり成長します。旨みたっぷりの特別なブランド大豆として注目されています。

 

 

「毎年この時期(10月)になると、役場、農協などの人間が中心になって、町の人みんなで朝から晩まで作業。今は枝豆の選別を行っています。希少な大豆なのでムダにしないよう、そのまま枝豆にする『A品』のほか、少しサイズが足りないなど枝豆として商品にしないものは『B品』として町で買い取り、加工しています」

 

 

話を聞かせてくれたのは、浅野秀人さん。地域おこし協力隊としてあけぼの大豆の生産に携わり、販路拡大や商品開発など精力的に活動をしています。

 

あけぼの大豆とは、昼夜の寒暖差が大きく霧が頻繁に発生する曙地区で採取した種子を用い、身延町内で栽培される大豆だけにつけられた呼称。限られた気候条件を必要とすることや、作業はすべて手作業となることから大量生産ができず、“まぼろしの大豆”と呼ばれています。

旨みを引き出す多彩な加工品

枝豆のみならず、様々な加工品の展開が始まったのは、すでに少なくなってしまったあけぼの大豆の生産者を守るための策でもあったそう。

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「枝豆として販売できないB品を町が購入することで、農家に収益が生まれます。現在は枝豆を通してあけぼの大豆を知ってくださる方が多数ですが、年間を通して展開できる加工品を増やすことで、あけぼの大豆をもっと多くの人に知ってもらうきっかけをつくることができます」

 

極上の希少大豆をムダにしないよう、あけぼの大豆の良さを最大限に引き出した製品のラインナップは和洋折衷すでに10種類以上。有名シェフとコラボしたり、町の人で開発を行ったり、いずれの製品も最新の調理器具を完備した「身延町あけぼの大豆拠点施設」で手作りされています。

「発売当時から変わらず人気なのは、枝豆をたっぷり使った『極上枝豆シュウマイ』とあけぼの大豆の枝豆を厳選塩麹で漬け込んだ『極上枝豆塩麹漬け』。どちらもリピーターの多い製品です。

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 また最近は、キャンプなどのアウトドアシーンで食べられる製品も人気。『極上枝豆シュウマイ』をホットサンドメーカーでサンドして直火で焼いたり、『極上ポークビーンズ』をホットサンドの中身としたりなど、家中だけでない食べ方も広がっているようです」

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日本一のブランド大豆を目指して

 「夏に、枝豆つながりで『だだちゃ豆』の産地・山形に視察に行ってきました。そしたら何から何まで枝豆で、商品数があけぼの大豆の比じゃない。私たちのあけぼの大豆は、今後、製品としてラインナップを常に整え、より手に取ってもらいやすくすることも課題ですが、製品数を増やし、食べ飽きさせない工夫も必要だと感じました」

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今年に入り、常温でも流通させられるフリーズドライやスイーツの開発を行うなど、加工製品も新たに展開中。今後は納豆や豆腐など、あけぼの大豆の性質上難航しているベーシックな大豆製品の開発を成功させていきたいと聞かせてくれます。

「枝豆はもちろん、いずれの加工品も一度食べてもらうともう一度食べたいと思ってもらえるものばかりだと思っています。あけぼの大豆はまだまだポテンシャルのある商品。様々な食べ方の提案も進めながら、日本一を目指してブランド化していきたいですね」

■今回ご紹介した企業情報
 ・企業名:身延町あけぼの大豆拠点施設(https://town-minobu-akebonodaizu.com/(外部リンク)
 ・農園長担当:浅野秀人(Hideto Asano)
 ・施設住所:〒409-3424 山梨県南巨摩郡身延町伊沼250
 ・電話番号:0556-42-7015
 

◎この記事を書いた人
  小栗 詩織(おぐりしおり)
  コピーライター/2015年10月よりフリーランスとして活動。県内外の企業の広告企画・SNS運用・コピーライティングに携わる

 

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