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更新日:2026年2月15日
西桂町にあり、ダイニングの窓から絶景の富士山、一軒家貸切の古民家宿「博世庵」は
宿泊施設の顔だけでなく、外国人を中心に様々な「日本文化体験」ができる場所、そして、平均月1回、社会課題や国際問題、芸術、文化等広範囲なテーマで「語り場 博世庵」という場所を提供しています。
元高校教員で博世庵を経営する小山さんにきっかけや思いを伺いました。
築100年の蔵を宿泊施設にリフォームし「博世庵」と名付けて稼働してから、1年4ヶ月が経ちました。「博世庵」に込めたのは「博く世界の人々が集って語り合う場」にしたいという思いです。
高校の国語の教員として37年間教壇に立ち、一貫して世界情勢や社会の状況に関心を持つことの大切さを説いて来ました。家庭の事情で定年の1年前に退職をしたその挨拶で、生徒に向かって「残りの人生で、社会に貢献することを何か必ずやっていく。」と宣言しました。
折りしも「観光立国を目指す」という旗の下、日本に多くの外国人観光客が押し寄せる中で、隣接する富士北麓の町々の賑わいに取り残された感のある西桂町を少しでも盛り上げたいという思いも強くありました。一方で増え続けるインバウンドへの懸念の声があちこちで聞かれるようにもなって来ていました。
この状況を「第二の黒船来航」と捉え、これを乗り越えることが今後の日本の課題になると考え、このままでは廃墟になるしかない築百年の実家の蔵を宿泊施設に。数寄屋作りの和室を国内外の人々が集う場所へと改装することを決意し、富士山観光の他地域とひと味違う「閑静な住宅街でのグローカルなコミュニケーション空間」というコンセプトのもと、「日本文化体験」(茶道、華道、書道、香道、隣接する一乗寺で写経と坐禅)が出来る場を作りました。

加えて「語り場 博世庵」と称し、SNSでの誹謗中傷合戦に対するカウンターとして、
老若男女、国籍問わず集まった方々と世の中で問題になっている事柄や芸術文化、広く様々なテーマを取り上げ、対面で語り合う場を作って18回目を迎えます。「博世庵」に宿泊して下さった方、町を盛り上げるために実施したマルシェに立ち寄って下さった方、「語り場」の参加者だった方に講師をお願いし、攻守入れ替わる形で近隣の方々、外国の方々、若い方から90代のお年寄りまで集った語らいの場になっております。

語らいの場

語り場
「社会貢献」と言うには細やかすぎますが、私の第二の人生のステージとして、生徒達との約束を果たすべく、継続してこれらの活動を続けていきたいと思っております。

ベッドルーム

客室
ぜひ、博世庵を体験していただきたいと思います。
(取材・文/秦)