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更新日:2025年7月1日
山梨県早川町の奥座敷に位置する西山温泉慶雲館。創業は飛鳥時代まで遡り、慶雲2年(西暦705年)。旅館の名前の由来にもなっている。2011年にギネスワールドレコードに「世界一歴史のある最古の温泉旅館」として登録されている。
慶雲館へは身延方面から早川(一級河川、富士川の支流)に沿った、南アルプス公園線をひたすら北へのぼる。深い森を抜けた抜けた先に近代和風旅館が見えて「やっと着いた!」と多くのお客様が口にする。道のりは遠いが、たどり着いた旅館では「食」「健康」「癒し」をテーマに従業員の方々が出迎え、大自然とともに日頃の疲れを忘れさせてくれる。
早川町を貫く、日本を東西に分断する大地溝帯「フォッサマグナ」の膝元で、その地下から湧出する4本の源泉が枯れる事無く旅館の歴史を育んできた。藤原鎌足の長子である藤原真人が開湯し、信玄公や家康公も愛したと言われる名泉である。
旅館では開湯1300年の記念事業として、2005年に敷地内で温泉を掘削し毎分1600ℓ以上、52度の自噴泉を掘り当てた。既存の自然湧出泉と合わせると毎分2000ℓ以上にもなる湯量を全ての浴槽に源泉掛け流しで注いでいるだけでなく、浴場・客室のシャワー、給湯に至るまで贅沢に温泉を使用している。泉質は含硫黄・ナトリウム・カルシウム-硝酸塩・塩化物泉で体がよく温まり、アルカリ度が高く(ph9.2)肌がつるつる美肌効果も高い。さらに飲泉する事で胃腸病に効果があると言われている。
食事は一品一品運ばれる彩りゆたかな深山会席。全て調理場の手作業で地元の食材を活かしたアレンジがされている。鱒やヤマメは臭みなど無く、職人に丁寧に仕上げられてお造り・焼き魚として提供される。メインは山梨のブランド牛である甲州牛の溶岩焼きである。富士山2合目の溶岩を使用して好みの焼き加減で召し上がって頂くスタイルで中まで柔らかく、ジューシーだ。締めの味噌汁はほうとうが入った赤出汁で優しい味わいである。
深山会席
旅館から帰る先にある橋は別名「見返り橋」。かつて湯治場として栄えていた頃に来年またここに来ようと振り返る事から誰ともなく付けられたそうだ。慶雲館は時代は変わっても、同じおもてなしでお客様をお迎えしてくれるだろう。
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