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更新日:2020年2月18日

清里×アウトドアサウナ体験会~山梨県清里の「有り難い」自然に気づいた話~

ありがたい【有り難い】〔形〕
①存在が稀である。なかなかありそうもない。珍しい。…⑥本当に恵まれていて、うれしい。-広辞苑 第7版から抜粋
「-3.5℃の清里で、水着になって100℃のサウナと10℃の水風呂に入る」と聞いたら、何を想像するでしょうか?萌木の村ROCK(北杜市清里)の駐車場で、そうした体験を楽しんだ人達がいます。
何故そんなことをやったのか…、どうやっているのか…、寒くないのか…、等など、実際にこの体験会に参加した現場からのレポートでお届けします!

清里×アウトドアサウナ体験会参加レポート

2020年2月11日の朝。「寒いほどお得フェア」開催中の萌木の村ROCKの駐車場。当日9:30現在、現地での実測で、-3.5℃の気温でした。ここに、県内のアウトドア関係者・サウナの愛好家等が集まって、テント内を薪ストーブで熱して作り出すサウナ室・屋外用ビニールプールの水風呂を設え、体験会が開催されました。

▲萌木の村の入り口に出来たテント達

▲水風呂(プール)と休憩スペース

一般的に「サウナ」は温浴施設(銭湯・スーパー銭湯、等)で体験するものです。最近はサウナをテーマとしたテレビドラマが放送された他、ポータルサイト上で個人が訪れたサウナの経験を投稿し合う「サ活(=サウナ活動)」が盛り上がっているなど、その人気が高まっています。一方、こうしたサウナは、実は、アウトドアでも楽しまれています。

アウトドアでのサウナとは、例えば「サウナテント」として、耐熱性・断熱性・ストーブの煙突を外に出す構造(天井部分の穴)等を取り込んで専用に設計・製造されたサウナ用テントの中に、これも専用の薪ストーブとサウナストーンを配し、時々にサウナストーンにアロマ水を掛けて湿度をコントロールしながら、マイナス気温の外気中であってもテント内に100℃程度の熱・蒸気空間を生み出し、サウナ室状態とするものです。

こうしたギアに自然を活用した水風呂の機能・外気浴を加えて、アウトドアで楽しむサウナが、日本全国のキャンプ場等のフィールドに出現し、サウナー(=サウナ愛好家)、キャンパー(=キャンプ愛好家)等に楽しまれている現状があります。山梨県には、「天に選ばれし、名水の地。」と言われるほどの豊かな水資源や、富士山・南アルプス・八ヶ岳等の日本有数の山岳があり、こうした自然を背景にキャンプ場など、アウトドアを楽しめる数多くのフィールドが存在しています。

今回の体験会は、この山梨の豊かな自然に着目し、アウトドアサウナをもっと知りたい、冬の観光資源としての有用性を確かめたい、寒くて空気の良いところでサウナに入りたい、等などの目的で、アウトドア事業・観光事業に携わる人達、地域おこしに取り組む人達、サウナーの人達が協力して開催したものです。

場所は、「寒いほどお得フェア」開催中の萌木の村。駐車場に、4基のアウトドアサウナ+ビニールプールが設営されました。ロシアから輸入したアウトドアサウナ、DIYしたアウトドアサウナ等で、それぞれ温度や湿度、広さに違いがあります。テントの設営、ストーブへの薪投入と火入れ、サウナストーンにアロマ水をかけて蒸気を発生という手順で、萌木の村にサウナ空間が出現しました!

▲薪をくべて温度を上げていく

▲温度が上がれば、アロマ水をかけて蒸気を発生させる

中はまったくサウナ室です。薪の燃えている様子と、サウナストーンから上がる蒸気の雰囲気は、街にあるサウナの様子と少し違うかも知れません。当日初対面の人達ばかりなのですが、サウナを共有言語に、すぐに仲良しになりました。

メンバーと話をしていればあっと言う間に汗だくに。…ためらいなく水風呂に飛び込みます。

▲全身で水を感じ

▲そして、外気浴…深いリラックス状態、いわゆる「ととのう」状態。

途中、南アルプス市若草名産(若草瓦会館さんご提供)の「鬼瓦」をサウナストーンに使う、南部茶をそれに掛けてお茶ロウリュを楽しむ、清里の清らかな雪(萌木の村の社長さんご提供)をアロマ水に使うといった山梨ならではの楽しみ方も挟みつつ。

 

▲南アルプス市若草名産鬼瓦

▲清里の雪

▲サウナを楽しむ参加者

そうした人達をにこやかに、しかし、歩みを止めずに見ている萌木の村を訪れた観光客の方々が多かった一方、中には、飛び込みで体験する人もいました。

サウナ→水風呂→外気浴を何回も繰り返す、参加者の人達。

▲サウナ愛好家達

「山梨ならではの山岳、自然豊かなところでサウナを楽しめるのは非常に贅沢」「アウトドアのフィールドはかなり広がっていてアウトドアサウナとリンクするところがあると思う」「むしろ水風呂に入ることで身体の内側の熱を感じる」「清里の風ってこんなに気持ちよかったのか…」「自分が自分であることを忘れた」等などの感想が。

「80年前何もなかった原野を開拓した清里で、今サウナとプールが楽しめることに感謝」という清里の重みのある歴史を踏まえたコメントも。

当たり前に存在する清里の自然、そしてそれを楽しむことができる「有り難さ」を、アウトドアでのサウナが教えてくれました。サウナ×清里の自然の素晴らしさについて、身をもって体験した参加者同士で、最後には、またやりましょうという固い約束を交わし、今年6月中旬に開催予定の萌木の村ROCKさん主催のフェスティバルにアウトドアサウナがインストールされることに!山梨の自然を体感できる、アウトドアサウナのムーブメントに今後も注目です!

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