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更新日:2023年2月22日
2023年1月26日(木)富士ビューホテルにて、セミナーが開催されました。
講師は日本ソムリエ協会会長・ワイン県副知事の田崎真也氏。
参加者は「富士山×ワイン」プロジェクト委員会メンバーの勝沼地区4ワイナリー・河口湖地区5ホテルの代表者に一般の希望者も含め、定員40名満員でスタートしました。
「富士山×ワイン」プロジェクト委員会メンバー
前半の講演では、田崎さんからの指名によって、4ワイナリーの代表者も登壇となり、楽しい情報交換の場面となりました。
後半のペアリングでは、山梨のブランド淡水魚「富士の介」×「甲州ワイン」、県で取り組みを進めている「ジビエ」×「マスカット・ベーリーA」と、まさに山梨県の関係者にピッタリの内容でした。
以下、ソムリエ資格をもつ参加者からの感想です。
富士の介のマリネは、エキストラバージンオリーブオイルにレモン汁を加え、塩・白胡椒で調えたシンプルな味付けのため、レモンやグレープフルーツといった柑橘の香りをもつ甲州種の白ワインが相性抜群でした。
特に、「アルガブランカ クラレーザ2021」は、樽を使用せず、ステンレスタンク発酵のみで甲州種の特徴を素直に表現したワインなので、ソースの柑橘の香りをさらに引き立て、爽やかな後味が口中に広がりました。
一方のジビエ(鹿肉)は、田崎さんによると、赤身で鉄の香りが感じられるため、赤いベーリー系の華やかな香りが感じられるマスカット・ベーリーAの赤ワインが好相性とのこと。
今回は、鹿肉をソテーとミートボールという2通りの方法で調理し、フォン・ド・ヴォーに赤ワインビネガー、エシャレットやシャンピニオン等を加えたソースで味付けしており、香ばしさとソースの深いコクがプラスされていたため、樽熟成に由来するバニラ香がバランスよく溶け込んだ「ルバイヤートMBA樽貯蔵バレルセレクト2019」が特に相性が良く、ジビエの持つ野生味を活かしつつ、より華やかな味わいへと昇華させていました。
「日本におけるペアリングとは、口の中に残った料理の後味を“流す”ため。欧米では、ワインをソースと見立てて食事をよりおいしく食べることを目的としている。」という田崎さんのコメントに、ワイナリー関係者からも、改めて気づきとなったという感想をいただきました。
今回、一般参加の方も、大半が河口湖地区のホテル、レストラン関係の方々でした。地区としてワインを学ぶことにより、ワインとのマリアージュによる食メニューのクオリテイの向上、スタッフによる質の高いサービスの提供を目指しています。
“富士山をみながら山梨ワインを”
この取り組みによって、富士山やワインの魅力を発信できる施設が増えるので、皆様ぜひお越しください。
世界文化遺産・富士山を眺望できる宿を持つ河口湖、日本を代表するワイン産地・勝沼。この日本の宝といえる2地域が連携することにより、両地区及び山梨県のブランド力向上を図る事業です。