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更新日:2021年7月20日

富士レークホテル

車椅子で山梨を巡る!〜河口湖編(2)〜【富士レークホテル】

※現在、外出がままならない状況下ではありますが、新型コロナウイルス感染症収束後の、旅行のご参考にしていただければ幸いです。
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車いすやベビーカーでも訪れやすい河口湖周辺のスポットを実際の車いすユーザーの視点からご紹介します。前編では、ユニバーサルツアープログラムで青木ヶ原樹海をドローンを使いながら散策するツアーや、河口湖畔のカフェでランチを楽しみました。後編では、ユニバーサルデザインに配慮したホテル「富士レークホテル」についてレポートします。

 

15:00〜
国内屈指のユニバーサルデザインホテル「富士レークホテル」に宿泊!

ゆっくりとランチを楽しんだ後は、今回の宿泊場所「富士レークホテル」へ向かいます。CISCO COFFEEから車で約5分弱の場所にある河口湖随一のリゾートホテル「富士レークホテル」。中央自動車道河口湖ICから車で約10分、河口湖駅からは、到着したところで電話をすればお迎えに来てくれるという嬉しいサービスがあります。

 

昭和7年に創業した「富士レークホテル」は、河口湖を一望できる富士山麓の湖畔宿として長年親しまれてきました。歴史あるホテルが魅せる色褪せないクラッシックな空間と多様な暮らしに寄り添う最新の設備とサービスが、国内屈指のリゾートホテルとして多くのファンの心を掴み続けてきました。 

富士レークホテル外観

▲河口湖畔に佇む歴史あるリゾートホテル

創業時の富士レークホテルの様子

▲創業(昭和7年)の富士レークホテルの様子。静かな河口湖のほとりにゆったりとした時間を求めて多くの人が訪れました

中でも、人に優しい温かなサービスを目指したユニバーサルデザインを早い段階から積極的に取り入れてきたホテルとして広く知られています。ホテル内の設備はもちろん、客室やお風呂、お食事など、その徹底したこだわりぶりは、私たちの想像を遥かに超え、小さなお子さんがいるファミリーや高齢者のみならず、車いすユーザーをメインとした障がい者の過ごしやすさまで広く考えられているのです。もちろん、今もなお進化を続けていて、そのこだわりは国内外から高く評価され、ユニバーサルデザインの勉強に訪れる関係者も少なくありません。 

フルフラットのバリアフリーコーナールーム

▲フルフラットで最大4名まで宿泊可能なお部屋

一番人気の河口湖を望む和洋室のお部屋

▲窓の外に美しい河口湖の風景が広がる一番人気の和洋室のお部屋

 

「お客さまが感じる心地良さは、もちろんすべて同じではありません。私たちが出来ることにも限界はありますが、少しでも心地良く過ごしていただくことで、思い出に残る旅にしていただけると嬉しいです。何を取り入れるにも、前例がないことの方が多く、決断には苦労もしてきましたが、それでもお客さまが笑顔で過ごされる姿は、私たちの活力に繋がっています」。

 

そう話してくれたのは、このホテルのオーナー、井出泰済さん

 

富士レークホテルオーナー

▲富士レークホテルオーナーの井出泰済さん

 

全客室のうち驚くことに約4割がユニバーサルデザイン仕様で、その中でも23タイプの客室が用意されています。更に、客室にあるお風呂はすべて温泉という徹底ぶりです。

 

「大浴場もありますが、障がいによっては大浴場に入るのが難しいお客さまもいます。だからお部屋にあるお風呂を温泉にしたらどうだろうか?と考えました。浴槽を跨ぐことができない方でも入浴を楽しめる椅子を設置した客室もあります」と井出オーナー。

部屋付きのお風呂

▲窓を開けるとまるで露天風呂のような気持ち良さを味わえるお部屋のお風呂

浴室に備え付けの椅子

▲浴槽をまたげない人でもこの椅子に座って入浴することができます

それだけではなく、部屋の入り口に設置されたドアホンが鳴ると、音とともに光で知らせる視覚障がいや聴覚障がいに寄り添った設備やクローゼットに車いすに乗ったまま洋服を掛けられる仕掛け、特注のテーブル、大人用のベッドが設置された多目的トイレ、車いすのまま出られるベランダ等々、随所にそのこだわりが散りばめられています。また、お料理は相談すれば、きざみ食や展開食等の対応も可能。どこまでも訪れる人に優しいホテルなのです。

客室入口のスロープ

▲客室の入口はスロープなのでスムーズに進むことができます

自動ベッド

▲ベッドは電動リクライニングベッド。寝たり起きたりする動作が心配な人も安心です

 

クローゼットにも工夫が

▲クローゼットは、この棒を引っ張ると前方へ出てくるシステムで、車いすに乗りながら洋服を掛けたりすることもできます

客室内にあるテーブル

▲車いすに乗ったままくつろぐこともできるし、車いすから降りてゴロゴロしたい方は、テーブルの高さを調整してゆったり過ごすことができます

 

客室の外に設置されたドアホン

▲客室の外に設置されたドアホンは、中にいる人に音と光で知らせます

館内にある大人用ベッドが設置されたトイレ

▲館内には、大人用ベッドが設置されたトイレも完備されています

 

客室からベランダへ

▲客室からベランダにも車いすのまま行けるのが嬉しい!

 

夕食は、昭和7年創業当時のテイストを再現した伝統のビーフシチューが堪能できる和食と、銀座“マキシム・ド・パリ”や椿山荘“カメリア”など最高レベルのフランス料理レストランの総料理長を歴任してきたダニエル・パケ氏が監修する本格フランス料理から選ぶことができます。

富士レークホテル/フランス料理1

▲富士山麓の食材や静岡県沼津港から仕入れた魚介類を使用した料理が定評

富士レークホテル/フランス料理

▲運ばれてくる全ての料理の美しさにうっとりします

 

伝統の野菜シチュー

▲伝統のビーフシチューは、絶対に食べてもらいたいメニューの一つです

季節のお刺身

▲季節のお刺身も絶品!

 

夕食を楽しむ様子

▲楽しみにしていた夕食の時間。目の前には、河口湖畔の幻想的な夜の風景が広がります

 

朝食もまた、和食の清水勝也総料理長とダニエル・パケシェフのつくる湖畔リゾートビュッフェを河口湖と富士山が一望できるレストランにてお楽しみいただけます。特に、ホテル内で毎朝焼き上げるパンは、口コミで話題となり、宿泊者以外の方々からの強い要望で、毎朝ロビーにて販売しているほど。定番のクロワッサンや角食、バケットの他、シナモンロールやアーモンドクロワッサン、チョコバーなど多くの種類が並びます。

 

富士レークホテル 湖畔リゾートビュッフェ

▲和食、フランス料理、ベーカリーの特色をいかした『湖畔リゾートビュッフェ』。種類豊富で朝からお腹いっぱい!

朝食のふわとろオムレツ

▲ふわとろオムレツは熱いうちに召し上がれ

人気のクロワッサン

▲定番人気のクロワッサン。お土産にもおすすめ!

売店でお買い物

▲売店は、スペースを広く設けてくれているので、車いすでもラクラクです

車いすで巡る 富士レークホテル24

▲なかなか手に入らないこの地の特産品も多数取り揃えています。ホテルの売店とは思えないクオリティー!

 

大切な誰かと過ごす、とっておきの時間。いつまでも記憶に残る唯一無二の旅を用意してくれるスペシャリストたち。「富士レークホテル」は、訪れる全ての人に優しいホテルです。

あなたも大切な人と共にぜひ訪れてみてください。

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施設情報

富士レークホテル全景

富士レークホテル

山梨県南都留郡富士河口湖町船津1

電話番号:0120-72-2209

0555-72-2209(携帯電話はこちらから)

(予約受付時間:9:00〜20:00)

施設の詳細を見る(外部リンク)

今回は、一泊二日に渡る車いすで巡る河口湖の旅をご紹介しました。車いすで訪れるのは難しいとされるスポットもまだまだ多いのが現実かもしれません。しかし、時代とともに、旅のスタイルも変化しつつあります。今まで叶えられなかった場所にもオンラインで行けるようになったり、設備やサービスが整っているスポットも増えてきているのです。都心から車で約1時間30分という好アクセスであるここ山梨県。より多くの方が訪れやすい観光地として、これから益々認知されていくことでしょう。

 

案内人 依田 美沙さん・華音さん

車いすで巡る 河口湖編 案内人

プロフィール

612gの超低体重で生まれた華音さん。脳原性運動機能障害、移動障害、手足の麻痺があります。近年はマラソンにハマり、某大会で3連覇達成。また、学習面においても、数学検定3級も取得するなど、常に挑戦を続けるパワフル女子高生です。

 

取材・文/anko編集部

 

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