vol.07 @イル ポッジョ 驚きの長さと濃い甘み「大塚にんじん」

大塚にんじん生産者の渡邊千雪さん

農業をきっかけに
人の繋がりが
広がることが嬉しい

大塚にんじんや甘々娘トウモロコシを生産し、市川三郷町農業委員会会長やJA山梨みらい西八代地区野菜部会部会長などを務める渡邊農園の渡邊千雪さん。以前は金融関係に勤めていましたが、定年後父親の跡を継いで農業を始めました。「大塚にんじんは江戸後期から栽培されている伝統野菜です。自分の祖父の代はリヤカーを引いて甲府まで売りに行っていました。一時期は生産農家が数軒まで衰退したのですが、伝統野菜を絶やさないようにと、町・農協と生産農家が一体となり、2019年度で20周年となる大塚にんじん収穫祭を開催するなど、知名度向上に取り組んだことにより、リピーターが増加し、現在では生産農家が50軒ほどに増えています。甘み、香りが強く、他のにんじんとは全く味が違う。特徴的なにんじんなので、それをきっかけにいろんな人との繋がりができるのが楽しい。また、食べて美味しかったと喜んでいただけるのが嬉しい」と話す渡邊さん。隣にいた奥様によると、天ぷらや松前漬けなど、どんな料理にも使えるが、特に「にんじん飯」がおすすめと話してくれました。

力のある野菜を
素材そのままに
生かして

日本各地で修行後、イタリアでも研鑽を積み、故郷である山梨県でレストランをオープンした「イルポッジョ」のシェフ・武井俊之さん。店名はイタリア語で「丘」を意味する通り高台にあり、窓の外を眺めると、眼下に街並みが一望に見渡せます。「のっぷいと呼ばれるこの地域は、一年を通して様々な農作物が採れ、上質な野菜が豊富です。味はとても良いのに見た目が悪いとか、少しでも傷が付くと売れない野菜があることも現実で、私たちはそういったものも農家さんから譲って頂き、新鮮な地元のものを多く使うようにしています。大塚にんじんは香りが強くパワフルなので、極力シンプルに素材の風味を活かすよう心がけています」と武井さん。店の前には自家畑があり、武井さん自身ものっぷいの土で、イタリア野菜やハーブなどを栽培しているそうです。

この土地特有の
個性的な
長さのにんじん

大塚にんじんを初めて見る人は、誰もがその長さにびっくりします。収穫時には、80cm〜120cmにもなります。この長さの秘密は「のっぷい」と呼ばれるこの地域ならではの肥沃な土壌。大塚地区は数千年前に起こった八ヶ岳などの噴火による火山灰が堆積したといわれており、土がきめ細やかで石など邪魔なものがないため、にんじんも元気に育ち、どんどん太く長く伸びていくのだとか。一般的なにんじんと比べて栄養価も高く、カルシウムが1.4倍、カロチン1.5倍、ビタミンCは2.3倍、食物繊維3.4倍、ビタミンB2 はなんと240倍!甘みが強く食べ応えある、優れた栄養食品です。

「大塚にんじん」を使ったレシピ

〜イル ボッジョのスペシャリテ〜大塚にんじんのロースト

〜イル ボッジョのスペシャリテ〜大塚にんじんのロースト

大塚にんじんをホイルで包み、ピザ窯の熱でじっくりと1時間かけて加熱した後、オリーブオイルで香ばしくソテーしたシンプルな一品。噛みしめるほどに風味豊かで、にんじんそのものの甘みと旨みを存分に味わえます。

Recomend

「イル ポッジョ」おすすめポイント

野菜と景色
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自家栽培で採れた野菜や地野菜で作られる料理を景色を見ながら食事することができます。

ピッツァ
ピッツァ

薪釜で焼き上げた熱々のナポリピッツァ!初夏には大塚で採れた甘々娘(トウモロコシ)をたっぷりのせたピッツァも人気です!

ワインとエスプレッソ
ワインとエスプレッソ

イタリアや山梨県産のワインを100種類ほど取り揃えています。食後には、レバー式エスプレッソマシンで入れた濃厚なエスプレッソ!

イル ポッジョ
〒409-3611
山梨県西八代郡市川三郷町大塚4461-4 TEL:055-269-9433
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