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更新日:2020年2月27日

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富士山の湧き水で仕込み、外国人も多く訪れる富士五湖唯一の酒蔵 「井出醸造店」

富士山を目の前に臨む富士河口湖町に、21代続く老舗酒蔵「井出醸造店」があります。
「甲斐の開運」の銘柄で広く知られ、今では外国人観光客からも人気を集めている酒蔵です。富士五湖唯一の酒蔵であり、味噌や醤油の醸造所としては300年、日本酒の酒蔵としても170年という歴史を持つ「井出醸造店」をご紹介いたします。

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井出醸造店 第21代当主 井出與五右衞門(いで よごうえもん)さん。

 

 

富士山の麓に佇み、多くの外国人観光客が訪れる人気の観光地「河口湖」。この河口湖のほど近くに「井出醸造店」はあります。年間1万人を超える外国人観光客がこの蔵を訪れ、その多くの方々が実際に酒造りを見学していくと言います。
よりディープな日本を体験してもらおうと、「井出醸造店」では訪れる外国人観光客に対応するため、英語で酒蔵ツアーも開催されています。

 

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▲外国人観光客向けの英語による酒蔵ツアー

 富士北麓の酒米              

富士山には川がなく、富士山に降り注いだ雨や雪は、そのまま地中に浸み込み地下水となって流れ、80年という歳月をかけて、湧き水として地表に湧き出てきます。
富士山の麓では湧き水や地下水としての水は豊富ですが、川がないことと、富士の岩盤で覆われている地表は掘削をすることが難しいため、その昔、富士北麓では田畑に水を供給することが難しく、米作りには適していませんでした。
そのため、昔からこの辺りでは雨水を利用して畑で大豆を育てており、今から300年前に井出醸造店ではその大豆を原料とした味噌や醤油の醸造を始めました。
河口湖周辺には水田が無く、もっと標高の低い西桂か富士吉田のあたりで作られた米を使用して 酒造りを始めたのが今から約170年前になります。

「地元の人の誇りになる酒を造りたい」という想いで、井出醸造店では地元産の米を使った酒も造っています。しかし、水田の少ない富士北麓地域で酒造りに必要な米の全てを賄うことは難しいため、今では全国様々な所の米農家より、井出醸造店が目指す酒造りに適した米を仕入れています。
その産地も、気候変動による異常気象などの影響を受けないよう、リスクを分散してひとつの地域に偏らないようにしています。

富士山系の湧き水

富士山系の水の質としては、ケイ素が多く、酒造りに必要なミネラルをほど良く含んでいます。そのため、この水は調整をせずに酒の仕込みが出来る、酒造りに適した水です。そして富士山は火山でありながら、幸運にも鉄分が少ないということも酒造りには適した水だと言えます。

井出醸造の酒造り

<発酵>

日本酒は米・水・麹、酵母を使って造られます。お米にはデンプンはありますが発酵に必要なブドウ糖がないため、麹を使ってブドウ糖を生成してから発酵を行います。つまり、麹がブドウ糖を造る糖化発酵と、酵母がブドウ糖を食べてアルコールを出すアルコール発酵により日本酒は造られていきます。
富士北麓地域は気温が低い為、この発酵がゆっくりと進みます。それにより雑味が少ない綺麗なお酒に仕上がるのだそうです。
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<絞り>
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▲醪を絞って出来た酒粕

発酵が完了すると、今度は酒を絞ります。米と水と麹がはいった醪(もろみ)を大きなフィルターにかけてろ過をし、液体と固形物に分けます。その液体が新酒となり、固形物が酒粕になります。
酒造りにおいて、玄米を精米して白米にする過程で出る糠(ぬか)は家畜などの飼料になります。白米を削った部分は上新粉や和菓子を作る原料にもなります。醪を絞った酒粕もまた粕汁などで食すことが出来ます。日本酒造りでは全てのものを使い切る、ものを大事にするという日本の「ものづくり」の神髄があるということを外国人観光客に説明をすると、皆一様に頷くのだそうです。

<熟成>
ここで絞られた「新酒」は、さらにここから半年から最長1年半くらいかけて熟成をさせます。新酒はフレッシュで美味しいですが、やはりまだ「若さ」も感じられます。この貯蔵をして寝かすことにより、酒に残る酵素作用によりゆっくりと熟成が進み、じわじわと味を変え、丸みを帯びた美味しい味になっていくのだそうです。

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お勧めの飲み方

井出醸造店でのおすすめは「大吟醸」です。この大吟醸は外国人観光客の方々にも一番人気だそうです。吟醸は香りがあるので、食前酒としてお勧めですが、食事と合わせるのであれば「純米」や「本醸造」がお勧めです。
食事の邪魔をしない本醸造や純米は、飲み方として純米はぬる燗(40度くらい)、本醸造であれば50度くらいが良いでしょう。 

歴史を感じる日本家屋と日本庭園

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井出醸造店の本宅は、もともと都留の勝山城の城主が宿泊できるように作られた古い日本家屋で、 200年から400年を超える古い襖や欄間が当時のままに今も使用されています。毎日2回(午前9時30分、午後3時) 行われている蔵見学の中に、この古い日本家屋や庭園の見学も盛り込まれており、お客様から好評を博しています。

売店「酒望子」

蔵内に設置された売店「酒望子」では、この蔵で作られた日本酒をはじめ、梅酒、酒粕を使用した甘酒、食品、ハンドクリームなどお酒に関連する商品のほか、 様々な酒器類なども販売されています。
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日本酒に含まれる麹菌は、美肌にも健康にも良いことが証明されています。
「酒は百薬の長」と言われますが、週に数日の休肝日を設けて適量を飲むことは健康にも良いとされています。

 

世界遺産富士山が育んだ良質の水で仕込まれた「甲斐の開運」。
食事のお供として、そして一日の疲れを癒すリラックスタイムに、美容と健康に、是非「井出醸造店」で造られた日本酒をご賞味下さい。 

施設情報

 

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井出醸造店

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〒401-0301  

山梨県南都留郡富士河口湖町船津8

電話番号:0555-72-0006

<施設関連情報>

施設の詳細を見る(外部リンク)

 

商品紹介

 

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